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手術をしたくない方へ

下肢静脈瘤と聞くと、「いずれ手術になるのでは」「できれば切らずに様子をみたい」と不安になる方は少なくありません。実際、秋田血管外科クリニックにも、脚の血管が気になるけれど、まずは手術以外の方法を知りたいというご相談が多く寄せられます。下肢静脈瘤は、血液の逆流そのものを完全に元へ戻すには処置や手術が必要になる場合がありますが、すべての方がすぐに手術の対象になるわけではありません。症状の程度や血管の状態によっては、弾性ストッキングや運動療法、生活習慣の見直しで経過をみることもあります。

私たち秋田血管外科クリニックでは、手術ありきで話を進めることはしていません。診察と検査で現在の状態を確認したうえで、今は保存的な対応でよいのか、それとも別の治療を考えた方がよいのかを、できる事とできない事を含めて丁寧にお伝えしています。疑問や不安を残したまま施術を行うことはありません。JR秋田駅徒歩3分、フォンテ秋田7Fで、手術を迷っている方や、まずは日常でできる対策から始めたい方にもご相談いただけます。

手術をしたくない方に考えられる対応

下肢静脈瘤に対して、手術以外の方法としてよく行われるのが、弾性ストッキング圧迫療法と、運動療法、体操、生活習慣の見直しです。これらは、静脈の逆流そのものをなくす治療ではありませんが、脚の血流を助け、むくみや重だるさをやわらげたり、進行をゆるやかにしたりする目的で行います。

とくに次のような方では、まず保存的な対応を検討することがあります。

  • 逆流はあるが、症状が比較的軽い方
  • 手術を急ぐ必要がないと考えられる方
  • まずは体への負担が少ない方法から始めたい方
  • 生活の事情で、すぐの処置が難しい方
  • 手術が本当に必要かどうか、もう少し考えたい方

ただし、皮膚の色が変わってきた、湿疹やかゆみが続く、傷が治りにくい、血管のふくらみが大きくなっているなどの変化がある場合は、保存的な方法だけでは十分でないこともあります。まずは今の状態を正しく知ることが大切です。

弾性ストッキング圧迫療法

弾性ストッキングは、医療用に作られたストッキングで、足首の圧力がもっとも強く、上に行くほど段階的に圧が弱くなるように設計されています。この段階的な圧によって、脚に余分な水分や血液がたまりにくくなり、静脈の流れを助けます。

下肢静脈瘤に対して使う場合、弾性ストッキングで病気が治るわけではありません。しかし、脚のだるさやむくみをやわらげたり、現状維持をめざしたり、病状の進行をゆるやかにすることが期待できます。逆流はあるものの、すぐに手術を受けるほどではない方には、まずおすすめしやすい方法です。

正しい着用が大切です

弾性ストッキングは、ただ履けばよいというものではありません。サイズや圧の強さが合っていない、履き方が適切でないと、十分な効果が得られないだけでなく、痛みや締めつけ、血流障害などのトラブルにつながることがあります。

そのため、着用に際しては十分な説明が必要です。当院では、医師や弾性ストッキングコンダクターが、症状や脚の状態に合ったものを選ぶお手伝いをしています。

弾性ストッキングの装着手順

  1. 弾性ストッキングの中に手を入れ、「かかと部分」を内側からつまみます。
  2. そのままストッキングをひっくり返します。
  3. かかとを下側にして、両手の親指で左右に押し広げます。
  4. 足先から一気にかかとまで挿入し、かかとの位置を合わせます。
  5. 裏返ったストッキングの端を持って、足首からふくらはぎ、膝へと少しずつたくし上げながら履いていきます。

普通のストッキングのように、かかとのところでたわませて引き上げようとすると、生地が伸びにくいため履きにくくなります。裏返して少しずつたくし上げるのがポイントです。脱ぐときも、ずり下げるのではなく、裏返すように脱いでいきます。

装着時の注意

  • しわができないよう、均一に履く
  • 折り返して装着しない
  • 伝線や破れがあるものは使い続けない
  • はさみで切るなど加工をしない
  • 尖った爪、ささくれ、鋭利なものに注意する

折り返して履くと、その部分だけ圧が強くなりすぎて、痛みや血流障害の原因になることがあります。違和感やしびれがある場合は、無理に続けずご相談ください。

運動療法・体操について

軽度の下肢静脈瘤では、運動療法や生活習慣の改善を継続することで、症状の進行をゆるやかにできることがあります。ここで大切なのは、無理な運動ではなく、ふくらはぎの筋肉を上手に動かすことです。

ふくらはぎの筋肉には、脚にたまった血液を心臓へ押し戻す「筋ポンプ作用」があります。筋ポンプ作用とは、筋肉が動くたびにポンプのように血液を上へ送り返す働きのことです。下肢静脈瘤では、この働きを助けることが症状の軽減につながることがあります。

日常生活の中で意識したいこと

下肢静脈瘤のある方、あるいは予防を意識したい方は、次のようなことを日常の中で取り入れやすいです。

  • 毎日、ふくらはぎを意識して歩く
  • 太り過ぎに気をつける
  • ハイヒールを長時間続けない
  • 体を強く締め付ける下着や衣類を避ける
  • 立ち仕事では1から2時間に一度は休憩をとる
  • 休憩時には脚を少し高くして休む
  • 立ち仕事中も棒立ちを避け、足踏みやつま先立ちを取り入れる
  • デスクワークでは長時間同じ姿勢を続けない
  • 座っているときも足首を動かす
  • 就寝時は脚を体より少し高くする

こうした工夫は、症状をやわらげるだけでなく、下肢静脈瘤の予防にもつながります。

症状改善体操を日常に取り入れる

下肢静脈瘤の症状改善には、体操も役立つことがあります。毎日長時間やる必要はなく、短時間でも続けることが大切です。とくに、むくみや静脈のこぶは午後から夕方、夜にかけて目立ちやすくなる傾向があります。そのため、昼頃から夕方に体操を取り入れると、日中の脚の負担をやわらげやすくなります。

つま先立ち体操

仕事中でも取り入れやすい体操です。転倒しないように、壁や机などに手をついて行います。背筋を伸ばして立ち、背伸びをするように両足のかかとをゆっくり上げ、つま先立ちになったら元に戻します。これを10回程度繰り返します。さらに、足踏みや軽い屈伸を1時間に1回ほど行うと、より取り入れやすくなります。

足をバタバタする体操

デスクワークの方に向いている、座ったままできる体操です。椅子に浅く腰掛け、背中を背もたれにつけ、足を肩幅に開いて軽く前に伸ばします。かかとは床につけたまま、つま先をゆっくり手前に引き、そのあと前へ伸ばす動きを10回繰り返し、3セット行います。慣れてきたら、同じ姿勢で足首を回す動きも加えると続けやすいです。

寝たまま手足を上げてブルブル体操

寝たままできる方法です。床やベッドで仰向けになり、両手両足を天井に向けて上げます。難しい場合は足だけでも大丈夫です。その状態で、小刻みにブルブルと揺らすように動かし、30数えます。これを3回繰り返します。昼と夜の1日2回を目安に取り入れる方法もあります。

足のマッサージ

足のむくみをやわらげる目的で、やさしいマッサージを取り入れる方もいます。太もも、ふくらはぎの順番で、下から上へ流すように、さするような力加減で行うのがポイントです。強く押し込む必要はありません。痛みを我慢して行うようなマッサージはおすすめしていません。

保存的な方法だけでは難しいこともあります

弾性ストッキングや運動療法は、下肢静脈瘤そのものを完全に治す方法ではありません。逆流している静脈の原因を取り除くわけではないため、症状の進行をゆるやかにしたり、日常生活を少し楽にしたりするための方法と考えるのが自然です。

そのため、頑張って続けていても、むくみやだるさが変わらない、血管のふくらみが大きくなる、皮膚に変化が出てくるということがあります。その場合は、我慢が足りないのではなく、今の状態に別の治療が合っている可能性があります。保存的な方法を続けながらでも、必要に応じて検査や治療の相談をすることは大切です。

手術をしたくない方へについてのよくある質問

Q1. 弾性ストッキングだけで下肢静脈瘤は治りますか

A1. 弾性ストッキングは、むくみやだるさの軽減、進行予防には役立つことがありますが、逆流している静脈そのものを治す方法ではありません。症状や状態によっては別の治療が必要になることがあります。

Q2. 手術をしなくてもずっと様子をみて大丈夫ですか

A2. 軽い段階であれば、まず保存的な方法で経過をみることもあります。ただし、皮膚の色の変化、湿疹、傷の治りにくさなどがある場合は、早めに状態を確認した方がよいことがあります。

Q3. 弾性ストッキングは自分で選んでよいですか

A3. 市販品もありますが、症状や脚の状態に合った圧や長さを選ぶことが大切です。合わないものを使うと、効果が乏しいだけでなく、トラブルの原因になることもあります。

Q4. 体操はいつ行うのがよいですか

A4. 午後から夕方にかけては、重力の影響で症状が出やすい時間帯です。そのため、昼頃から夕方にかけて取り入れると続けやすいことがあります。無理なく毎日続けることが大切です。

院長より

下肢静脈瘤で受診される方の中には、「できれば手術はしたくないです」と率直に話してくださる方がたくさんいらっしゃいます。そのお気持ちは、とても自然なものだと思います。私たちも、最初から処置を前提にお話しすることはありません。まずは今の症状がどの程度なのか、血管の逆流がどこまであるのか、日常生活にどれだけ影響しているのかを丁寧に確認します。

秋田血管外科クリニックでは、弾性ストッキングコンダクターによるサポートも含め、保存的な対応を希望される方にもできるだけわかりやすくご案内しています。一方で、保存的な方法だけでは難しい状態の方には、その理由を曖昧にせずお伝えします。健康な身体をお預かりする責任があるからこそ、無理にすすめないこと、そして必要なことはきちんと説明することを大切にしています。秋田駅周辺で、下肢静脈瘤の手術以外の方法を知りたい方、まずは相談から始めたい方は、どうぞお気軽にお越しください。

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